2020 年 56 巻 12 号 p. 1094-1098
B型肝炎(HB)ワクチンの1つであるビームゲンⓇを接種した日本人成人1,193例を対象としたゲノムワイド関連解析(GWAS)および絞込みGWASにより、HBワクチンの効果に関わる遺伝因子の同定を試みた。ゲノム解析の結果、HLA class II遺伝子とBTNL2遺伝子が有意な関連を示し、それ以外にも複数の候補遺伝子を同定した。続いて、HLA遺伝子型との関連を詳細に解析した結果、ビームゲンⓇの応答性に特異的に関わる4つのHLA-DRB1-DQB1ハプロタイプが存在すること、また、BTNL2遺伝子はワクチン高反応に寄与することを明らかにした。