ファルマシア
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「かご」に包まれた内因性カンナビノイドを光で放出する
太田 英介
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2020 年 56 巻 6 号 p. 563

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抄録

ケージド化合物は光照射によって除去可能な保護基(photoremovable protecting group: PRPG)を持つ化合物の総称である.代表的なPRPGの中でも,クマリン誘導体は高いモル吸光係数と分解速度を示し,比較的長波長の光で除去可能である.またクマリン自身が蛍光分子であるため,反応過程を追跡可能な点も魅力的である.保護可能な官能基も幅広く,アルコール,アミン,チオール,ケトン,カルボン酸,リン酸などのケージド化合物が知られる.本稿では,クマリン誘導体が1,3-ジオールの保護に適用できることを示し,光照射によって生細胞内の2-アラドノイルグリセロール(2-arachidonoylglycerol: 2-AG)量の調節に成功したSchultzらの成果を紹介する.
なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
1) Laguerre A. et al., J. Am. Chem. Soc., 141, 16544-16547(2019).
2) Nadler A. et al., Nat. Commun., 6, 10056(2015).
3) Höglinger D. et al., eLife, 4, e10616(2015).
4) Lin W., Lawrence D. S., J. Org. Chem., 67, 2723-2726(2002).

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© 2020 The Pharmaceutical Society of Japan
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