富山大学学術研究部薬学・和漢系薬物生理学研究室
2021 年 57 巻 12 号 p. 1113-1117
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がんは日本における死亡原因の第一位である.がん治療が困難な最大の要因は,がん細胞の他臓器への転移であり, がん患者の死因の約90%を占める.従って,がんの克服には転移の制御が必須である.がん細胞は,原発組織から剥がれ,血管を介して移動し,他の組織に生着し増殖することで転移を達成する.我々は,がん細胞の「剥離」に着目し,剥離直後に誘導される「がん細胞固有のメカニズム」が,剥離がん細胞の細胞死の回避に関与することを明らかにしたので概説する.
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