ファルマシア
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2021 年 57 巻 5 号 p. 352-353

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抄録

特集:近年の危険な衛生害虫(マダニ・蚊・ゴケグモ・ヒアリ)による健康被害
特集にあたって:人や動物に衛生上の害を与える害虫を衛生害虫という.近年,外来生物を含む危険な衛生害虫の脅威が身近に迫っている.例えば,2013年にマダニ媒介性感染症である重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の国内初報告,2014年に蚊媒介性感染症であるデング熱の国内流行,2016年にはリオ五輪で話題となったジカ熱,さらに外来生物であるセアカゴケグモやヒアリの国内侵入は記憶に新しい.本特集は,近年の危険な衛生害虫に焦点を当て,我が国の対策から,媒介性感染症の予防・治療・研究,また特定外来生物(セアカゴケグモ・ヒアリ)の現状,さらには忌避剤・殺虫剤の有効性・安全性など,各分野でご活躍の先生方にご執筆いただいた.
表紙の説明:本特集で取り上げた危険な衛生害虫と身近な生息場所を示した.野外活動では,マダニや蚊に刺されないよう肌を露出させない服装,忌避剤の利用が有効であろう.セアカゴケグモは住宅地,公園など生活圏に近いところ,またヒアリは輸入コンテナが多い港などで発見される.このような場所での作業は軍手の着用が推奨される.春から秋にかけ,これら危険な衛生害虫の活動は活発となる.ぜひご注意いただきたい.

© 2021 The Pharmaceutical Society of Japan
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