ファルマシア
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2021 年 57 巻 9 号 p. 792-793

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抄録

特集:ペプチド化学の進歩と次世代の創薬
特集にあたって:近年,抗体医薬品や中分子医薬品などペプチドを利用した創薬に注目が集まっている.ペプチドを利用した創薬は半世紀ほど前から進められていたが,生体内での不安定性などのため創薬への応用は非常に限られていた.しかしながら,ペプチド化学における研究成果の積み重ねとそれに関連する科学の進歩によって,今やペプチドが創薬の主役と言っても過言ではない.本特集号では,ペプチドの革新的合成法の開発や機能制御などの基礎研究からペプチドを利用した実践的創薬研究までを紹介する.読者の皆様には,様々な視点からペプチド化学の進歩と医薬品としての将来性について考えていただきたい.
表紙の説明:ペプチドは,アミノ酸どうしをペプチド結合(-CO-NH-)により結合させることで生成される.ペプチド結合だけをみると非常に単純な化合物と思うかもしれないが,アミノ酸の側鎖の違いによってペプチドはきわめて多様な構造と機能を示す.中心のペプチド結合から派生した6つの図は,アミノ酸の種類,ペプチドの構造,α-ヘリックスの修飾などの観点から生まれた,ペプチドを効果的に創薬へ応用するための革新的技術である.

© 2021 The Pharmaceutical Society of Japan
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