抄録
慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease: COPD)は,気道,気管支,および肺胞の慢性的な炎症による組織破壊が原因の呼吸器疾患であり,我が国には約530万人の患者が存在すると推定されている.COPDは不可逆的な疾患であるため,発症予防が重要である.現在までに危険因子として喫煙や有害物質の長期曝露がわかっているが,COPD患者のうち喫煙者は12〜13%のみであることから,喫煙以外の危険因子の存在が示唆されている.
機械学習法とは,人工知能を実現するための手法の1つであり,「問題」と「答え」のデータベースを基にルールやパターンを発見する技術のことで,端的に言えば過去の事象から未来を予測する技術のことである.医療機器では,12製品が画像診断に応用されている(2020年10月時点).
本稿では,機械学習法を用いてCOPD患者の危険因子を予測したMuroらの論文を紹介する.
なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
1) Satng P. et al., Chest, 117, 354S-359S(2000).
2) Muro S. et al., JMIR Med. Inform., 9, e24796(2021).