日本の薬学教育は、特に6年制になってからはアメリカのものと似たものであると認識していた。しかし、アーカンソー医科大学薬学部に異動しアメリカにおける薬学教育に直接携わるようになってからというもの、筆者は日米間での薬学教育の違いを目の当たりにする日々が続いている。そこで本コラムでは、アメリカ薬学部にて教鞭をとる立場から、アメリカの薬学教育、日本での薬学教育との違い、またそれぞれの特色について筆者が感じ取ったことをシリーズで紹介する。前回はアメリカにおける学生の薬学部志望理由やP1・P2学生の生活、またアルバイトとして学生に人気の薬局テクニシャン(調剤助手)について執筆した。今回はP3・P4の学生に焦点を当て、日米での卒業研究や実務実習の違いについて紹介する。