2003 年 40 巻 1 号 p. 55-64
2001年台風第15号,および2002年台風第21号が東京湾を通過する際に実海面で得られた資料を基に,波高 の短期統計量等について解析を行った。資料は,東京水産大学練習船海鷹丸ならびに神鷹丸に設置されてい る,マイクロ波式波高計により計測されたものである。 解析の結果,一般船舶や漁船の安全運航に対して,有義波高や最大波高を推定する従来の方法が,台風通 過時においても有用であることが確認された。一方,台風通過時の海面においてもP-M型スペクトルで一 様に近似して表現することが難しいことが確認された。