2019 年 56 巻 1 号 p. 15-26
フグの雑種については,親種共通で食用とされる部位は食べても良いとされるが,親種の特定が難しくそ のほどんどは廃棄されている。このような中で,交雑種も含めた種の判別が容易になる「雑種鑑別目利技術」 が可能となれば,フグの無駄な処分が減るとともに,フグ種の誤判断の可能性も低くなると考えられる。フ グ鑑別システムの基礎として,トラフグ属の体模様を再現できるモデルをセルオートマトン(CA)モデル を用いて構築した。このモデルにより5 つのパラメータで,それぞれの種の模様の特徴が再現され,さらに 雑種の模様も再現することが可能となった。