日本水産工学会誌
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研究論文
鹿児島湾重富干潟におけるアサリRuditapes philippinarum網袋の破網要因の推定
江幡 恵吾 下田平 遼小幡 拓水久米 元中原 良信栫 健一
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2022 年 59 巻 2 号 p. 93-101

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抄録

網袋式天然採苗によるアサリ漁業が行われている鹿児島湾北側の重富干潟では,出荷最盛期の夏季に網袋の破網と食害が発生している。網袋の近傍に設置したインターバルカメラで撮影された画像から7種の魚類が観察された。それらの行動を画像に出現,網袋に接近,ついばむ,引っ張るに分類した。クロダイ,キチヌが網袋をついばんだり,引っ張ったりする行動が見られ,アサリの貝殻が網袋の外側で観察された。回収時にそれらの網袋で破れが確認されたことから,クロダイ,キチヌが網袋を破り,アサリを捕食していると推定した。

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