日本薬理学雑誌
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新薬紹介総説
インフリキシマブ(レミケード®)―抗ヒトTNFαモノクローナル抗体製剤―の免疫·炎症性疾患に対する薬効薬理
杉田 尚久
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2003 年 121 巻 1 号 p. 57-64

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抄録

TNFα(腫瘍壊死因子)はクローン病や関節リウマチなどの免疫·炎症性疾患の病態形成に重要な役割を果たしている.インフリキシマブ(レミケード®)は,免疫·炎症性疾患の治療を目的として開発された抗ヒトTNFαモノクローナル抗体製剤である.実際に,クローン病や関節リウマチを対象としたインフリキシマブの臨床試験において,優れた効果が確認されている.そして,治療抵抗性の活動性クローン病および外瘻を有するクローン病に対して,インフリキシマブを用いた治療法が浸透しつつある.さらに,疾患修飾性抗リウマチ薬の効果が不十分な活動性関節リウマチ患者に対して,インフリキシマブとメトトレキサートの併用療法が確立されており,症状·症候の軽減,関節破壊進展の防止,身体機能の改善効果が期待できる.

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© 2003 公益社団法人 日本薬理学会
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