日本薬理学雑誌
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創薬シリーズ(3)その2 化合物を医薬品にするために必要な安全性試験
ICHとは何か
―安全性ガイドラインの現状
佐神 文郎
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2007 年 130 巻 6 号 p. 499-504

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抄録

ICH(International Conference on Harmonizationof Technical Requirement for Registration on Pharmaceuticals for Human Use:日米EU医薬品規制調和国際会議)は,日本・米国・欧州連合(以下EU)における新医薬品の承認に際して必要な品質・有効性・安全性および複合領域に関わる試験方法等に関するガイドラインの規制の調和を図るための会議として,1990年に設立された.それまでは,新薬申請に関する試験方法等の規制は各国で独自に定められており,それぞれの規制への対応に,追加試験や不必要な試験の繰り返しが行われてきた.ICHによって,これまで多くのガイドラインが調和され,試験材料と動物,時間等の資源の節減と承認審査の迅速化に寄与してきた.ICHの会議は,日・米・EUの3地域の規制当局および医薬品業界代表者により構成され,医薬品の承認に際して必要な品質(Quality,Q)・有効性(Efficacy,E)・安全性(Safety,S)および複合領域(Multidisciplinary,M)に関わるガイドラインをQ,E,Sの各領域の専門家により構成される専門家作業部会(Expert Working Group:EWG)により科学的見地から議論され,これまでに50を超えるガイドラインが合意され批准されている.また,実際の運用についての各国・地域間の不調和や科学技術の進展への対応のため,合意されたガイドラインも必要に応じて見直しが行われ,各国・地域の規制の調和が図られてきた.

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© 2007 公益社団法人 日本薬理学会
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