日本薬理学雑誌
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実験技術
脳スライス標本を用いた多ニューロン活動のカルシウム画像化
水沼 未雅池谷 裕二
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2009 年 134 巻 1 号 p. 19-23

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抄録
機能的多ニューロンカルシウム画像法(functional multineuron calcium imaging, fMCI)は,単細胞レベルの空間解像度を保ちながら,多数のニューロン集団からスパイク活動を,蛍光カルシウム指示薬を用いて可視化する実験手技である.これを用いることで,目的の回路内の個々のニューロンが,いつ,どこで,どのように発火したのかを捉えることができるため,脳研究の次世代を担う実験技術として期待されている.本稿では,fMCIの特徴を説明しながら,筆者らの研究室で実際に用いられている実験プロトコールを記述し,最後にはfMCIの特長を活かした応用例として,高水圧下で神経活動を撮影した実験を紹介する.
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© 2009 公益社団法人 日本薬理学会
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