日本薬理学雑誌
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創薬シリーズ(4) 化合物を医薬品にするために必要な薬物動態試験(その3) 代謝(1)(2)
腸管における代謝
水間 俊
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2009 年 134 巻 3 号 p. 142-145

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抄録

腸管代謝は経口薬が循環血中に入るまでの初期に起こる過程であり,吸収率,肝アベイラビリティとともに重要な因子である.近年,腸管のCYP3Aによる第I相酸化代謝が経口バイオアベイラビリティを低下させるという認識が深まりつつある.さらに,最近,第II相代謝の抱合代謝についても,SULT1A3による硫酸抱合代謝,UGT1A8,UGT1A10などによるグルクロン酸抱合代謝が経口バイオアベイラビリティに大きなインパクトを与えることが明らかになった.これはプレシステミック臓器アベイラビリティとして評価すると肝代謝よりも大きなインパクトである.一方,視点を変えるとドラッグデリバリーの観点からも腸管代謝は興味深い.例えば,プロドラッグが活性薬物になる(程度の差はあるが)過程にもなり,トランスポーターを介した吸収ルートを利用するプロドラッグのプロドラッグ(プレプロドラッグ)への展開なども期待される.

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