日本薬理学雑誌
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Suplatast tosilate (IPD-1151T) のマウス抗体産生に対する作用
松浦 直資森 裕志永井 博弌江田 昭英
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1992 年 100 巻 6 号 p. 485-493

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抄録
ジメチルスルホニウム化合物であるsuplatast tosilate (IPD-1151T)のマウス抗体産生に及ぼす影響を検討し,以下の成績を得た.1)ヒツジ赤血球(SRBC)に対するIgMおよびlgG-hemolytic plaque forming cells(PFC)産生は,免疫日から5日間のIPD-1151Tの10~100mg/kgの経口投与により明らかに増強され,その増強作用は塩酸レバミゾール(LMS)20mg/kgとほぼ同程度であった.2)60週齢の老齢マウスにおけるIgMおよびIgG-PFC産生は10週齢の成熟マウスに比して明らかに低下したが,IPD-1151T 10~100mg/kgの投与はこの低下したIgMおよびIgG-PFC産生を有意に増強した.3)抗ジニトロフェニル(DNP)-IgE抗体産生は免疫日から5日間のIPD-1151Tの10~100mg/kgの経口投与により明らかに抑制されたが,抗DNP-IgMおよびIgG抗体産生はIPD-1151Tのいずれの用量によっても抑制されなかった.4)IPD-1151Tは塩化ピクリル(Pc)による接触性皮膚炎およびSRBCによる遅延型足蹠反応の誘導期に対して影響を及ぼさなかった.以上のことから,IPD-1151Tはマウス抗体産生に対してIgE抗体産生をクラス特異的に抑制し,その他の免疫応答には影響を及ぼさないことが明らかである.
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