日本薬理学雑誌
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ラット肝の薬物代謝酵素と脂質過酸化に及ぼすシソ科和漢薬の影響
中山 貞男小泉 久仁弥飯島 宏治真柳 誠小口 勝司
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1993 年 101 巻 5 号 p. 327-336

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抄録

シソ科和漢薬9種より熱水抽出エキス(HWE)とタンニン除去画分(DTF)を調製し,ラット肝の脂質過酸化物(LPO)形成,およびaminopyrine N-demethylase(APD)活性とaniline hydroxylase(ANH)活性に対するHWEとDTFの影響をin vitroで検討した.APD活性は6生薬のHWEで抑制され,特に黄〓の抑制作用は著明であり,また紫蘇子では促進作用が認められた.DTFでの検討で,黄〓の抑制作用に変化は認められず,一方,紫蘇子の促進作用は消失した.ANH活性は7生薬のHWEで抑制された.DTFでの検討では,〓香・紫蘇葉を除く7生薬でHWEの抑制作用が増強され,特に黄〓の抑制作用の増強は著明であった.LPO形成においては8生薬のHWEで抑制され,特に黄〓において著明な抑制作用が認められ,この活性はDTFにおいても消失しなかった.以上の結果より,APD・ANH活性とLPO形成に対し抑制作用を示した黄〓は,肝薬物代謝酵素系やLPO形成に対する作用を介して薬物,化学物質の代謝や肝機能に影響する可能性があり,in vivoにおける作用発現の可能性が示唆された.

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