日本薬理学雑誌
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実験的アノキシアおよび脳虚血に対するカルシウム拮抗薬塩酸エホニジピンの効果
松村 敏弘古市 浩康泉 順吉須田 浩守伊藤 茂武井 峰男西 直樹森 正田中 芳明栗本 忠
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1995 年 105 巻 6 号 p. 437-446

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抄録

ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬であるエホニジピンの抗アノキシアおよび抗脳虚血効果について各種アノキシアおよび脳虚血モデルを用いて検討し,ニカルジピンおよびフルナリジンの効果と比較した.エホニジピンはフルナリジンと同様にKCN誘発アノキシアおよび断頭による完全脳虚血に対して投与後6時間でも保護効果を示した.―方,ニカルジピンはこれらの系において持続的な効果はみられなかった.Asphyxicアノキシアにおいてエホニジピン(1mg/kg,i.p.)は脳波消失時間を延長した.しかし,ニカルジピン,フルナリジンには効果が認められなかった.マウス両側総頸動脈結紮虚血モデルにおいてエホニジピン,ニカルジピンおよびフルナリジン(4mg/kg,i.p.)は累積死亡率を有意に低下させた.両側総頸動脈結紮20時間後の生存率は対照群0%に対し,エホニジピン群では33%と有意に高かったが,ニカルジピンおよびフルナリジン群では効果が認められなかった.さらに,断頭虚血モデルにおいてエホニジピンは脳エネルギー代謝改善作用を示した.エホニジピンの効果はこれら類薬よりも全般的に優れており,エホニジピンの脳虚血障害改善効果が示唆された.

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