日本薬理学雑誌
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Prostaglandin E1の循環系におよぼす影響
鈴木 武彦安孫子 保船木 敏子
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1969 年 65 巻 2 号 p. 1-6

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抄録

Pentobarbital麻酔犬(開胸ならびに非開胸下)を用いてPGE1の循環系におよぼす作用を調ベ次の結果を得た.
開胸犬にPGE1 0.2μg/kg/minまたは0.4μg/kg/minを30m間注入した場合,ならびに2μg/kg/minまたは10μg/kg/minを5m間注入した場合,共に血圧の下降がおこった.血圧下降の程度は投与量によって差異が見られた. 10μg/kg/minの5m間注入で血圧下降は最も著しかったが,注入終了後30mには,ほぼ注射前の血圧に回復した. 0.4μg/kg/minの30m間注入では,注入終了後も低血圧状態が維持された.非開胸犬においても, PGE1 2μg/kg/minの5m間注入で,血圧下降がみとめられたが,呼吸変化は軽度であった.全般を通じて心収縮力,心搏動数,心電図上には,あまり影響がみられなかったが, 10μg/kg/minで5m間注入終了後,心収縮力に軽度の減弱がみられた.血圧の変動と心収縮力の変化との間には,平行関係はみられなかった. PGP1による血圧下降の原因は心機能の減弱によるのではなく末梢血管拡張によるものと推定される.

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