日本薬理学雑誌
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新β遮断薬Acebutololのβ1選択性に関する生化学的研究
浜田 陽一郎佐藤 巌伊藤 敬三桑原 慎一古嶋 靖夫能勢 尚志金子 和世堀 博昭
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1977 年 73 巻 5 号 p. 591-596

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抄録

Acebutololのβ遮断作用およびβ1選択性を検討するため,ラットの糖,脂質代謝系ならびにイヌの心筋および肝臓のadenylate cyclase活性におよぼす影響をpropranolo1と比較した.Acebutololはadrenalineによるラット血清中乳酸の上昇を抑制し,β遮断作用を示したが,propranololと比較すると約1/6の強さであった.Adrenalineによるラット血清中グルコースおよび遊離脂肪酸の上昇に対し,accbutololは遊離脂肪酸上昇をより選択的に抑制する傾向を示し,また1-isoproterenolによるイヌ心筋および肝臓のadenylate cyclase活性の上昇に対するacebutololの抑制作用は心筋adenylate cyclase活性により顕著であった.一方,propranololは心筋および肝臓のadenylate cyclase活性の上昇をいずれもacebutololより強く抑制したが,両臓器間に抑制作用の明らかな差は見出せなかった.以上の成績から,acebutololのβ遮断作用はpropranololに比較して弱いが,強い心臓選択性を持つことが示唆された.

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