日本薬理学雑誌
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発達薬理試験に関する研究(第2報)―Pentazocine HClの周生期投与による中枢神経所見―
府川 和永坂東 和良伊藤 義彦沢辺 隆司斉藤 章二
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1978 年 74 巻 1 号 p. 129-137

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抄録

前報における周生期および哺乳期薬物投与試験において,pentazocine HClをラットに投与しその産児(F1)の生殖機能に影響のないことを報告した.今回さらにこのことを確認するために,中枢における高次の弁別機能の欠損,未発達検出に,F1の中枢神経組織について細胞構築学的検討を行なった.脳の連続切片を作製し,Nissl法およびKlüver-Barrera法による染色を施し,光顕的に脳全体を観察したが,cellbody,myeline sheath,neuroglia,脈管に染色性および形態異常などの所見はみられなかった.さらに電顕的に前頭葉を観察したが,cell body,dendrite,axon,myeline sheath,synaptic complexとneurogliaおよび脈管に,欠損,未発達,形態異常などの所見はみられなかった.これらのことから,生活機能観察で異常が検出されなかった前報の結果を組織学的にも支持する成績を得た,また投与したpentazocine HClはの脳組織に影響を与えないと結論した.

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