日本薬理学雑誌
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高血圧自然発症ラット(SHR)の血行動態に及ぼすβ遮断薬の影響
松永 和樹上田 元彦
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1981 年 77 巻 6 号 p. 597-604

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抄録

3種のβ遮断薬 propranolol,pindolol および practolol を無麻酔の SHR に腹腔内投与し,薬物投与前後の血圧(MBP),心拍数(HR)および心拍出量(CO)を経時的に測定すると共に総末梢抵抗(TPR)を算出した,前日に左総頸動脈と右外頸静脈の間にarterio-venous shunt を作成し,CO は色素希釈法に基づき,MBP および HR は観血的に測定した.1)propranolol 5mg/kg,pindolol 0.1mg/kg および practolol 50mg/kg により持続性の急性抗高血圧作用が得られた.2)propranolol による抗高圧作用発現時(20~30mmHg,0.5~8時間),初期(0.5~4時間)には CO が,後期(6~8時間)には TPR が減少した.3)pindolol または practolol による抗高血圧作用発現時(30~50mmHg,0.5~8時間;30mmHg,2~8時間),ほぼ全抗高血圧作用期間を通じて CO は増加し TPR は減少した.4) HR は propranolol により減少し,pindolol によって増加したが practolol の作用は軽微であった.以上,propranolol,pindolol および practolol の無麻酔 SHR における急性抗高血圧作用には,それぞれに特徴ある血行動態変化が関連していることを明らかにした.

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