日本薬理学雑誌
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d-Pseudoephedrineの中枢作用
秋葉 一美松村 久男鈴木 智晴河野 弘之只野 武木皿 憲佐佐藤 信悦
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1982 年 79 巻 5 号 p. 401-408

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抄録

生薬マオウの主成分であるd-pseudoephedrine(d-pseudo)をマウスの腹腔内に投与した際の中枢作用をl-ephedrine(l-eph)と比較検討した.1)locomotor activityはl-eph 50,100および200mg/kgにより亢進されたが,d-pseudoによっては有意な変動を受けなかった.2)車廻し行動はd-pseudo,l-eph共に200mg/kgにより抑制された.3)直腸温は,l-ephにより上昇したが,d-pseudoでは50および100mg/kgにより低下し,200mg/kgによっては低下に続いて上昇した.4)pentobarbital誘発睡眠時間は,l-eph50および100mg/kgにょり短縮したが,d-pseudoによっては影響を受けなかった.5)L-3,4-dihydroxyphenylalanine(L-DOPA)前処理によりd-pseudoおよびl-ephの作用は,著しく増強されたが,reserpineや6-hydroxydopamine(6-OHDA)前処理によっては,l-ephの作用のみが増強され,d-pseudoの作用は,影響を受けなかった.以上の結果よりd-pseudoの中枢作用は,l-ephより弱いだけではなく,l-ephとは異なる作用機序により惹起されている可能性が示唆される.

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