日本薬理学雑誌
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GuanfacineのPre- およびPostsynaptic α-adrenoceptorに対する作用-Clonidineとの比較検討
仲川 義人金 万宝今井 昭一
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1982 年 79 巻 5 号 p. 431-439

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抄録

α-アドレナリン作動薬であるguanfacineのpre-およびpostsynaptic α-adrenoceptorに対する作用を両側副腎を摘出したpithed ratを用い検討した.postsynaptic receptorに対する作用:guanfacineは1μg/kg i.v.より明らかな昇圧作用を示し,3mg/kgで最大反応を示した.さらに高用量では昇圧反応の減少が認められた.この昇圧反応はα2遮断薬であるyohimbineやα1およびα2遮断薬であるphentolamineの前投与によって競合的に拮抗されたが,α1遮断薬であるprazosinの前投与ではα2作動薬であるclonidineによる昇圧と同様,拮抗は非競合的であった.またguanfacineの昇圧は最大反応がα1作動薬であるPhenylephrineに比し小さく,用量反応曲線はその傾斜がゆるやかであった.また昇圧にはphenylephrineやclonidineに比し,高用量を必要とした.presynaptic receptorに対する作用:pithed ratのC7~Th1の脊髄神経を電気刺激したときの心拍数増加作用をguanfacineは1μg/kgより有意に抑制し,1mg/kgで最大抑制を示した.一方clonidineは0.3μg/kgより抑制作用を示したが,いずれの薬物でもその最大抑制は約60%に留まった.この抑制作用はprazosinではあまり抑制されなかったが,yohimbineやphentolamincで著明に抑制された,これらの結果からguanfacineはclonidine同様α2作動薬であり,しかもpresynapticにもpostsynapticにもほぼ同じ濃度で作用する薬物であることがわかった.しかしpresynapticの作用(伝達物質の遊離抑制作用)の方がpostsynapticα2受容体に対する作用よりも持続的であることから,末梢作用(presynapticの作用)も降圧作用に一役を担っている可能性が示唆された.

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