抄録
GTG肥満マウスにmazindolを0.5,2.10mg/kg体重レベルで8遍間にわたり経口投与した.その結果,以下のような成績が得られた.1)8週間投与後の終体重は,mazindol投与量に比例して肥満群に比べ低下した.2)肝臓内のTG,cho,PL,過酸化脂質は肥満群に比べmazindol投与群で有意に低下した.3)血中脂質,インスリン,肝機能障害の指標となるGPTおよびγ-GTP活性は,mazindol投与群で肥満群に比ぺ有意に低下した.4)肥満時に上昇が認められる脂肪組織内TG量,脂肪組織の脂肪分解活性は,mazindol投与群でその上昇が抑えられた.5)小腸絨毛部を走査電子顕微鏡にて観察したところ,肥満時に拡大・肥大した絨毛はmazindol投与群で縮小していた。6)小腸粘膜における消化酵索活性は,肥満群で認められた活性上昇がmazindol投与群で低下することがわかった.