日本薬理学雑誌
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KC-404のI-IV型アレルギー反応に対する作用
西納 啓吾原 三郎入倉 勉
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1984 年 83 巻 4 号 p. 291-299

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抄録

新しい抗アレルギー薬,3-isobutyryl-2-isopropylpyrazolo〔1,5-a〕pyridine(KC-404),のI型~IV型アレルギー反応に対する作用について検討した.KG-404はモルモットにおけるIgGおよびIgE抗体関与の受身皮膚アナフィラキシー(PCA),およびラットにおけるIgE抗体関与のPCA反応を経口投与で有意に抑制し,最小有効量はそれぞれ50,12.5および3mg/kgであった.いずれの実験においても,PCA反応に対するKC-404の抑制効果は頭打ちとなる傾向がみられた.KC-404はslow reacting substance of anaphylaxis(SRS-A)以外のchemical mediator(histamine,serotonin,bradykinin)によって生じる血管透過性の亢進を抑制せず,感作ラット腸間膜mast cellの抗原による脱穎粒にほとんど影響を与えなかった.今回および前報の結果から,KC-404はSRS-Aの関与する部分を抑制することによってPCA反応に対する抑制効果を生じることが示唆された。KC-404はラットの逆皮膚アナフィラキシー反応およびモルモットのForssman systemic reactionをほとんど抑制しないことから,II型アレルギー反応に作用しないと判断された.また,in vitroおよびin vivoで抗補体作用も示さなかった.KC-404は100~200mg/kgの経口投与でモルモットの受身Arthus反応およびウサギの能動Arthus反応を顕著に抑制した.モルモットのツベルクリン反応に対するKC-404の抑制効果は認められなかった.以上の結果,KC-404はIgEおよびIgG関与のPGA反応をおそらく特異的な作用機序で抑制することが示唆された.さらに,KC-404はIII型アレルギー反応に対しても有効であった.

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