1985 年 85 巻 5 号 p. 407-414
ラットadjuvant関節炎の骨病変を評価する方法について検討した.ラットadjuvant関節炎における後肢肢端関節の軟X線像では,骨辺縁の綿毛状陰影が判別も容易であり,発生頻度も高く,経時的に陰影が拡大することから,骨病変の指標となることを確認した.また,任意の強さの綿毛状陰影を基準に,その経日発生率をWeibull確率紙にプロットすると直線性を示し,良くWeibul1函数に準拠することがわかった.このことから,adjuvant関節炎の骨病変は,骨辺縁にみられる綿毛状陰影を指標にその発生頻度で評価できた.