日本薬理学雑誌
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Ketanserinのラット血圧におよぼす影響
佐野 真知子南 勝富樫 広子吉岡 充弘栃原 正博広上 貢斎藤 秀哉
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1985 年 86 巻 6 号 p. 401-409

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抄録

katanserinはserotonergic receptor(5-HT2)の選択的な拮抗薬であるが,α1-adrenoceptorにも親和性を有している.今回ketanserinのラット血圧におよぼす影響を,脳卒中易発症高血圧自然発症ラット(SHRSP)とウィスター系京都ラット(WKY)を用いて検討した.1) ketanserinはSHRSPならびにWKYの平均体血圧(MAP)を用量依存的に下降させた.2) SHRSPに対するketanserinの抗高血圧作用はWKYに対する作用(降圧作用)に比し有意に大であった.3) ketanserinは外因性に投与されたserotonin(5-HT)ならびにnorepinephrine(NE)の昇圧反応に拮抗した.4) ketanserin投与により末梢血中NEおよび5-HT濃度は上昇した.5)ketanserin投与後,副腎交感神経遠心性活動は,血圧・心拍数の低下に一致して減少した.以上の結果により,ketanserinは抗高血圧作用を有する薬物であり,末檎において5-HTのほかNEに対しても拮抗し,一部中枢を介した降圧作用のあることが示唆された.

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