日本薬理学雑誌
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Cholesterol負荷マウスの血清および大動脈脂質に及ぼす食餌性脂肪の影響 ―リノール酸摂取量との相関―
山口 優二川 良子国友 勝阪東 芳雄
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1988 年 91 巻 2 号 p. 61-69

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抄録

5%cholesterol飼料を14週間負荷したマウスの血清脂質,過酸化脂質および大動脈cholesterol値に及ぼす食餌性油脂,特にリノール酸の影響を検討した.飼料にはリノール酸含量の異なるヤシ油(I群),ラード(II群),トウモロコシ油(III群)またはリノール酸(IV群)を各々10%添加した.4週目から12週目までの血清総cholesterol値はIV>III>II>I群の順で増加し,飼料中のリノール酸含量と同じ順位を示した.14週目における血清遊離型cholesterol,エステル型cholesterol,HDL-cholesterol,triglycerideおよびリン脂質値はIV群が最高値を示し,I群が最低値を示した.血清過酸化脂質値はIV>III>II>I群の順で高値を示した.血清cholesterolのエステル比,atherogenic indexおよびLCAT活性については4群間で有意な差はなかった.胆石形成はリノール酸の摂取量が多い群ほど明らかに認められた.大動脈cholesterol値はIV>III>II>I群の順で高値を示し,食餌中のリノール酸含量と同じ順位であった.大動脈cholesterol値と全ての血清脂質および過酸化脂質値との間に有意な正の相関性が認められた.以上の結果は,高脂血症マウスにおいて,過剰なリノール酸の摂取は血清脂質および過酸化脂質を増加させ,それによって大動脈への脂質蓄積を生じさせることを示している,このような代謝変化は動脈硬化形成に悪影響を及ぼすものと思われる.

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