岩石鉱物鉱床学会誌
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幌満超苦鉄質岩体のはんれい岩相中のケルスート閃石・チタンパーガス閃石およびパーガス閃石
新井田 清信
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1977 年 72 巻 4 号 p. 152-161

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抄録

幌満超苦鉄質岩体のはんれい岩相中にはケルスート閃石・チタンパーガス閃石およびパーガス閃石が含まれている。このうち,チタンに富むパーガス閃石は斜長石レルゾライトの細粒部およびはんれい岩Iに認められ,ケルスート閃石ははんれい岩Iの周縁部に限って産出する。一方,パーガス閃石はより早期相と考えられるはんれい岩IIに含まれる。これらの角閃石はいずれも幌満岩体の残液から晶出した初生鉱物である。これらのうちケルスート閃石5個,チタンパーガス閃石14個,パーガス閃石2個をEPMAにより化学分析したところ,著しい組成変化が認められた。
幌満岩体の角閃石を含む世界各地のこれらの角閃石187個について化学組成を検討した。その結果,ケルスート閃石とパーガス閃石の間には, 4配位の位置でのSi〓Al置換とともに, M(1)~M(3)サイトでTi+2Fe2+〓Mg+2AlVIの置換がおこなわれていることが明らかとなった。また,チタンパーガス閃石はパーガス閃石とケルスート閃石の間の漸移型と考えられる。従って,チタンパーガス閃石は,将来,ケルスート閃石を含む他の岩石にも多く見発されるであろう。

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