言語文化教育研究
Online ISSN : 2188-9600
ISSN-L : 2188-7802
論文
日本語学校のエンパワメントを志向/試行する実践研究
『実践研究の手引き』作成の意義と課題
三代 純平佐藤 正則
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 19 巻 p. 32-51

詳細
抄録

本稿は,2001年に財団法人日本語教育振興協会が刊行した『実践研究の手引き』の意義と課題を再評価したものである。本研究では,『実践研究の手引き』が提起する「実践研究」の日本語教育における意味を,プロジェクトメンバー5名および,座長を務めた丸山敬介氏,プロジェクト立ち上げを支えた日本語教育振興協会の佐藤次郎理事長に対するインタビューから考察する。考察により,まず『実践研究の手引き』作成の問題意識として日本語学校の教師が直面する日々の実践と日本語教育研究の成果に乖離があると感じられていたことを指摘する。さらに,日本語学校の教師が,自分たちの手で自分たちの実践の課題を解決する研究に従事することで,日本語学校における日本語教育の社会的価値を証明することが必要だと考えていたことを述べる。最後に,この『実践研究の手引き』作成のプロセス自体を日本語学校による実践研究として捉え直すことで,日本語教育に資する実践研究のあり方とは何かを改めて検討する。

著者関連情報
© 2021 by Association for Language and Cultural Education
前の記事 次の記事
feedback
Top