日本消化器内視鏡学会雑誌
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症例
黒色便を契機に診断され,胃浸潤からの出血に放射線治療が有効であった多発性骨髄腫の1例
原田 英八板 弘樹蔵原 晃一大城 由美長末 智寛久能 宣昭岩崎 一秀渕上 忠彦
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2016 年 58 巻 7 号 p. 1221-1226

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抄録

症例は63歳,男性.多発性骨髄腫で当院内科加療中に黒色便を認め当センター紹介受診.上部消化管内視鏡で胃体上部大彎に,頂部に発赤調のびらんを伴う約9cmの粘膜下腫瘍様隆起を認め,生検にて骨髄腫髄外病変と診断した.病変は易出血性で,その後も出血を繰り返したため,放射線療法(40Gy)を施行した.放射線療法後,速やかに黒色便は消失し,上部消化管内視鏡でも腫瘍は著明に縮小していた.多発性骨髄腫の消化管髄外性病変は稀であり,特に本症例は消化管病変に対して放射線療法の有効性を確認した本邦初の症例であるため,文献的考察を含め報告する.

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© 2016 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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