日本消化器内視鏡学会雑誌
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胃に発生したpyogenic granulomaの1例
辻口 比登美天津 孝正木 秀博安藤 三男米原 亨前田 勝平松宮 禎介小山 茂智田橋 賢久田中 雅也平田 一郎大柴 三郎
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1993 年 35 巻 12 号 p. 2916-2921

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抄録
 症例は47歳,女性.心窩部不快感を主訴に来院した.上部消化管内視鏡検査を行ったところ胃角直上小弯にびらんを伴った低隆起を認めた.経過観察したところ,約半年で急速に増大し強い赤色調を呈する結節性隆起となった.生検でpyogenic granuloma(血管拡張性肉芽腫)と診断され,超音波内視鏡にて病変は粘膜内に限局していたため内視鏡的に切除した.Pyogenic granulomaは皮膚や粘膜に好発するポリープ状の無痛性易出血性腫瘤で,消化管としては口腔粘膜,舌に比較的多いが,胃粘膜での発生は自験例が最初であると考えられたため報告した.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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