抄録
症例は79歳,.女性.検診で便潜血検査が陽性で大腸内視鏡検査を施行.直腸Isp型早期大腸癌を指摘され,内視鏡的粘膜切除術(EMR)を施行した.1.でト後,EMR後の局所再発を認め,当科紹介入院.大腸内視鏡検査で直腸Isp型の早期大腸癌と回盲部~上行結腸に側方発育型大腸腫瘍,いわゆるlaterally spreading tumor(以下LST)を7病変認めた.直腸病変にEMRを施行し,病理組織学的にsm浸潤の診断で,低位前方.切除術を施行.多発型LSTに対して右半結腸切除術を施行した.直腸の切除部分は,瘢痕のみで腫瘍の残存は認めなかった.右半結腸のLST1病変は高度異形腺腫で,その他は管状腺腫であった.7病変と多発したLSTはまれであり報告する.