日本消化器内視鏡学会雑誌
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閉塞性黄疸をきたした転移性悪性黒色腫の1例
仲村 将泉仲宗根 啓樹外間 昭前田 企能福地 淳川根 真理子豊見山 良作与那嶺 吉正金城 渚佐久川 廣金城 福則斎藤 厚
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2002 年 44 巻 9 号 p. 1710-1714

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抄録

 症例は49歳男性.平成11年12月右結膜悪性黒色腫のため右眼球摘出術を受けた.翌年11月黄疸と食思不振のため当科へ入院した.消化管内視鏡で胃と十二指腸に転移性悪性黒色腫を認め,腹部超音波とCTで肝転移と肝内胆管の拡張を認めた.ERCPで総胆管狭窄を確認し,減黄目的に自己拡張型ステントを留置した.症状は改善し一時退院できたが,5カ月後に全身転移により死亡した.転移性悪性黒色腫の初発症状として閉塞性黄疸をきたした症例は極めて稀で,ステント治療によりquality of lifeの改善が得られた貴重な症例と考えられたので報告する.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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