日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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胃瘻造設後発生したバンパー起因性ポリープの内視鏡的検討
西脇 伸二荒木 寛司白上 洋平丹羽 優佳里久保田 全哉岩下 雅秀小野木 啓人林 隆夫前田 晃男齋藤 公志郎
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2006 年 48 巻 1 号 p. 23-30

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抄録
【背景・目的】経皮内視鏡的胃瘻造設術(percutaneous endoscopic gastrostomy,PEG)後に胃内にポリープが発生したという報告はわずかしかない.今回われわれは,PEG造設後,バンパー近傍に新たなポリープの発生を認めた11例を経験した.それらのポリープの内視鏡的特徴とバンパーとの関連を検討した. 【方法】胃瘻交換時に瘻孔からの細径内視鏡を挿入し,定期的に上部消化管の観察を行った(transgastrostomic endoscopy,TGE).新たに発生したポリープの内視鏡的および病理学的所見Helicobacter pyloriの感染診断,血清ガストリン,ペプシノゲンI,II濃度の測定を行った. 【結果】70例延べ149回のTGEを行い,11例においてバンパー近傍に,新たに発生した計17個のポリープを認めた.その発生部位により,バンパー基部型,バンパー辺縁型,バンパー対側型に分類した.病理学的検討では,バンパー基部型は炎症性肉芽または過形成性ポリープ,バンパー辺縁型及び対側型はいずれも過形成性ポリープであった.Helicobacter pyloriの感染やガストリン,ペプシノゲンI/II比との関連は認められなかった. 【結論】PEG造設後バンパー近傍にポリープが頻発した.ポリープの発生はパンパーによる慢性的な機械的刺激によるものと考えられた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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