現代ファイナンス
Online ISSN : 2433-4464
論文
三項分岐木モデルを用いた社債オプションの評価法について
室井 芳史
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ジャーナル オープンアクセス

2006 年 19 巻 p. 49-70

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抄録

近年,企業倒産に対するリスクを社債などの金融商品の価格に反映させる方法について,大きな注目が集まるようになり,信用派生商品の評価法について数多くの議論がなされている.信用派生商品の評価法には,主に構造型アプローチと誘導型アプローチと呼ばれる二つの評価法が存在している.古くから研究されてきた構造型アプローチは,信用派生商品の価格形成の経済的意味を明らかにする利点を持っている.一方,この10年の間に特に研究が活発になっている誘導型アプローチと呼ばれる方法は,より柔軟に信用派生商品の評価が可能である.そこで,本稿では杜債オプションを例に取り,誘導型アプローチを用いた信用派生商品の評価法について考察を行う.

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© 2006 日本ファイナンス学会/MPTフォーラム
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