日本プライマリ・ケア連合学会誌
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臨床医学の現在(プライマリ・ケアレビュー)
下痢・便秘症 Ⅰ 下痢
佐藤 健太
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2012 年 35 巻 1 号 p. 56-61

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抄録

下痢は「日に3回以上の軟便か水様便」と定義され, 一般人口における有訴者数は2%前後1) で, プライマリ・ケア診療所における新規健康問題の中でも1.9%を占めている2) .
 一般的に5-7日間続き, ほとんどの例で2週間以内に自然治癒するが, QOLを損なう症状であり, 脱水等を合併し入院することもある. 医療経済的な影響 (ロタウィルス性下痢症では年間直接医療費が100億円を超える3) も大きい.
 本稿では, プライマリ・ケア診療所で実施可能な診療フローチャートの紹介や治療法のレビューを行う. なお, 紙面の都合上, 旅行者下痢症4) や院内発生下痢症5) については割愛したため引用・参考文献をご参照いただきたい.

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© 2012 一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
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