抄録
2011年3月11日に発生した東日本大震災において, 日本プライマリ・ケア連合学会は支援プロジェクト (“Primary Care for All” Team, 以下PCAT) を立ち上げ, 医療従事者を中心とするボランティアを派遣して医療支援を行った. 派遣支援は2013年3月までの2年間に及び, 派遣者は総計500人以上 (うち4割程度は医師) となった. 2011年3月29日から同年9月までの派遣者に対しては, 派遣前研修を行った. その構築と実際, そして震災のフェイズの移行に伴っての変遷について報告し, 成果と問題点, 将来への課題について考察する.