日本プライマリ・ケア連合学会誌
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原著(研究)
Shared decision makingを実践する医師の特徴
—都内10区2市の診療所内科医に対する郵送調査—
久我 咲子可知 悠子井上 真智子川田 智之
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2016 年 39 巻 4 号 p. 209-213

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抄録

目的:プライマリ・ケアでは患者中心性が重要な要素であり, 患者と医師が共同で治療の意思決定を行うshared decision making(SDM)はその一つの特徴である.しかし, 我が国においてプライマリ・ケアにおけるSDMの実践状況に関する研究は見当たらない.本研究ではSDMの実践割合ならびにSDMを実践する医師の特徴を検討した.
方法:2014年に都内10区2市にある全内科診療所の医師各1名に郵送調査を行った.治療方法の決め方は5件法(paternalism, paternalismに近い, informed consent, SDM, informed decision making)で評価し, 医師の背景と聴取項目は各10項目を評価した.
結果:治療方法の決め方はinformed consentが最多であった(40.8%).SDMを選択した医師は14.6%であり, 40~60代や最も長く勤めた施設が診療所や病院である者に多かった.また, 患者の自発的な発言を促す項目を聴取する傾向にあった.
結論:本研究により, プライマリ・ケアにおいて患者中心の医療の重要な要素であるSDMの実践は現在一般的でないことが示唆された.

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© 2016 一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
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