抄録
本論は,ソ連邦内コーカサス北西部のあるイスラム集落におけるロシア語アディゲ(Adyge)語の二言語使用状況に関する調査結果とその考察である。調査は,ネットワーク法を使って行われたアンケート・インタヴュー,図書館での図書貸し出し状況の観察などの方法を使い,都会と田舎における差異,年齢差による差異に注巨して行った。
調査の結果判ったことは,田舎では子供は禅父母や父母とアディゲ語をよく使い,仲間同志では1%3以上の子供はロシア語のみを使用,また,大人は90%以上が家庭や友人とアディゲ語を使用していることである。
子供はアディゲ語を書くことに困難を感じ,また読みたがらず,大人もロシア語とアディゲ語の両語で本がある場合でもロシア語の方を好んで選ぶ傾向がある。
すべての場面において,都会においての方が田舎よりアディゲ語がより少なく使用されている。
最後に現在のアディゲ語の使用状況を示す図を提示した