抄録
近年、インド洋中央海嶺の海洋底熱水活動域(Kairei フィールド)にて水素を主なエネルギー源とする独立栄養微生物生態系の存在が発見された微生物生態系の存在様式と生息環境は、地質学的研究から予想される太古代の海洋底及び海底熱水活動と整合し、かつ生物系統学や進化生化学の見地から推測される極めて原始的な微生物系統ならびに代謝様式にも合致することから、この微生物生態系とそれを支える熱水活動が、原始地球の最古の生態系とそのゆりかごであったことが指摘された。その栄養源となる水素の無機的な発生源として考えられるのがカンラン岩の蛇紋岩化反応である。 本研究では、カンラン岩の蛇紋岩化反応を室内で精密に再現するために、バッチ型熱水実験システムの改良、及びフロー型実験装置の導入を行い、新たな実験システムの立ち上げを行った。