抄録
生体試料中全有機物(bulk)のδ15Nやδ13C値から、その生体の持つ食歴や栄養段階の位置を予測できる可能性がある。しかし、これらは様々な過程や履歴を持つ有機分子集合体の平均値であり詳細な解析は困難である。そこで、アミノ酸レベルで安定同位体比分析を更に分析することで、食料源がアミノ酸へ及ぼす影響を調査する。全血中メチル水銀濃度測定済みのヒト血清試料43検体のbulkの安定同位体比分析では、メチル水銀濃度が高い程δ15N値も高くなるという結果がでており、魚介類中のδ15N値が高いものほどメチル水銀が濃縮されていることが考えられる。これについて、アミノ酸レベルでのメチル水銀との関係性については現在検討中である。