抄録
東アジアのいくつかの古期地塊(南部北上古陸,ハンカ地塊,ラサ地塊)の古生代古地理について,古生物地理データをもとに復元した.南部北上古陸は,中期古生代にはゴンドワナ北縁にあったが,デボン紀に南中国などとともにゴンドワナから分離し,古生代を通じて南中国に近い赤道地帯に位置していた.ハンカ地塊は,ペルム紀初期まではシベリア周辺にあったが,ペルム紀前期に南下をはじめ,中期には北中国に接近した.ラサ地塊のゴンドワナからの分離は三畳紀後期以降と考えられていたが,アンモノイドやサンゴの古生物地理データは,すでにペルム紀前期に北上を始めていたことを示す.