日本地球化学会年会要旨集
2010年度日本地球化学会第57回年会講演要旨集
セッションID: 1A24 16-12
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火成岩の地球化学
新生代ユーラシア大陸東縁部背弧域の上部マントル:北西九州と韓国玄武岩からの岩石学的制約
*柵山 徹也角野 浩史中井 俊一芳川 雅子柴田 知之長岡 信治板谷 徹丸常 青宮崎 隆高橋 俊郎平原 由香小澤 一仁
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抄録

背弧域でも沈み込んだスラブが関連した何らかの熱・物質のやり取りが上部マントルにおいて行われていると考えられている。しかし、背弧域マントルにおいてどのような時間・空間スケールでどうやって何が輸送されているのかはほとんど明らかにされていない。背弧域の火山岩は未分化に近い組成を示す玄武岩が多く、広い時間・空間スケールにわたって上部マントルの熱・物質履歴を解析するのに適している。そこで新生代に九州北西部および韓半島に噴出した玄武岩を対象として、地質学的情報に基づいた岩石学的・地球化学的検討を行った。活動した時代は異なるが北西九州より韓半島下のマントルの方が低温で、スラブからの影響は小さいことが分かった。今後はより活動年代・地域を拡げた検討が必要である。

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© 2010 日本地球化学会
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