抄録
複数のハマサンゴ(Porites australiensis)群体を1.5 cm角の立方体状に切断し、約6年に及ぶ長期飼育実験を行い、骨格の成長速度および骨格の酸素同位体比、Sr/Ca比の変動と水槽で実測された水温等の環境パラメータとの精密対比を行なった。酸素同位体比は、この切断後の成長速度低下時に増大する傾向が認められたが、Sr/Ca比の変動は一定であった。これは、サンゴの健康状態あるいは代謝状態の変化により成長速度に変化が生じた際に、酸素同位体比はSr/Ca比よりも敏感に影響を受けることを示す。