抄録
本研究では始原的な隕石に含まれるNdの同位体比を表面電離型質量分析計(TIMS)を用いて超高精度(分析誤差5ppm)で測定することを目標とし、分析法の開発を行った。まず陽イオン交換樹脂を用いて主要成分元素、特にFeを除去し、軽~中希土類元素を回収した。次に抽出クロマトグラフィー樹脂(Ln.sepc)を用いてNdをCeおよびSmから分離することを試みた。実際に岩石試料(JB-3)を用いて分離を行ったところ、Ceが0.98%共存することが分かった。そのためLn.specによるカラム分離を2回行いTIMSを用いてNd同位体比を測定したが、Ceの分離が不十分であり、測定誤差が40ppmを超えた。現在、陽イオン交換樹脂とHIBA(α-hydoroxy isobuteric acid)を用いた分離を組み合わせることで、上記問題の解決を図っている。講演では実際に本手法を用いて行った隕石試料の高精度Nd同位体分析についても議論する。