主催: 日本地球化学会年会要旨集
地球深部、特に地球外核の化学組成を知ることは、地球及び太陽系の形成史並びに地磁気の起源を理解する上で重要である。我々は、地球深部の化学組成の測定のための、ニュートリノを用いた新しい手法を考案したので、報告する。ニュートリノは時間と共に別の種類のニュートリノに変化し、その確率は、周囲の電子数密度に依存する。大気中で生成されて地球を貫通したニュートリノが他の種類のニュートリノに変化する確率を測定することで、地球深部の電子数密度を測定することが可能となり、物質密度と比較することで、地球深部の平均化学組成を得ることができる。