2026 年 37 巻 1 号 p. 19-27
空中写真の実体視は,地球科学分野や土木工学,森林工学分野などにおいても幅広く活用されている.また,近年,詳細な数値標高モデル(DEM)からステレオペア画像を作成し,それらの実体視により地形判読を行う技術も取り入れられている.さらに,野外調査ではモバイルデバイスの活用も進み,現地での既存データの確認やデータ取得も行われるようになってきた.机上の実体視で得られた情報は,野外調査においても検証が行われる.その際に,モバイルデバイスと実体視アプリケーションが必要であるが,空中写真やDEMステレオペア画像の実体視に特化したモバイルデバイスアプリはこれまでになかった.そこで本研究では,野外での使用を前提として,空中写真やDEMステレオペア画像の実体視に特化したモバイルデバイスアプリケーション「AirPhotoView」(iPadOS/iOS)の開発を行った.このアプリにより,空中写真やDEMステレオペア画像を高倍率で閲覧することが可能になり,現地において,より正確な確認を行うことができるようになるため,様々な分野での空中写真を使ったマッピングの高精度化につながることが期待される.