地質学雑誌
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論説
圧縮性ステップにおける破砕帯の構造
-岐阜県飛騨市の跡津川断層西部の例-
丹羽 正和島田 耕史黒澤 英樹三輪 敦志
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114 巻 (2008) 10 号 p. 495-515

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抄録

圧縮性ステップにおける破砕帯の構造を把握するため,岐阜県飛騨市の跡津川断層西部を対象とした調査を行った.まず,空中写真判読および破砕帯の広域分布の地質調査に基づき,飛騨市宮川町の三川原地域において圧縮性ステップを認定した.次に,三川原地域と,直線的な活断層が明瞭な井谷地域を中心に,破砕帯の詳細な記載,XRDによる粘土鉱物の同定,および安山岩岩脈と断層ガウジのK-Ar年代測定を行った.三川原地域では,跡津川断層とほぼ平行なENE-WSW走向の剪断面に加え,NNE-SSW走向およびNW-SE走向の剪断面が顕著に発達する.これらの剪断面は,圧縮性ステップ部で特徴的に発達するR2面などの剪断面に相当すると考えられる.三川原地域の断層角礫および断層ガウジは,粘土鉱物組成や安山岩岩脈との関係などから,漸新世~中新世前期の岩脈の貫入以降,地下浅部での断層活動に伴う破砕により主に形成されたと考えられる.

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© 2008 日本地質学会
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