地質学雑誌
Online ISSN : 1349-9963
Print ISSN : 0016-7630
論説
伊豆大島2013年ラハールの堆積学的特徴:ラハール堆積物の粒度組成による分類
山元 孝広川辺 禎久
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 120 巻 7 号 p. 233-245

詳細
抄録

ラハール堆積物は,平均粒径-標準偏差の関係,粒径の分布型の違いから,粘着性の泥流堆積物,非粘着性の土石流堆積物と高密度洪水流堆積物の3タイプに識別することが出来る.2013年10月16日未明に伊豆大島で発生したラハールは,伊豆大島火山西斜面を被覆していた降下細粒火山灰層が表層崩壊を起こしたもので,堆積物の粒度組成の特徴は,この流れが高密度洪水流であったことを示している.すなわち,土石流のような巨・大礫が集合したものではなかったことが今回の土砂災害の大きな特徴となっている.今回のラハールは斜面崩壊発生時から流体として流れ出したため,斜面を面状に高速で流れ下ったものとみられる.この種の土砂災害は,他火山でも発生事例があり,防災上考慮しておく必要がある.

著者関連情報
© 2014 日本地質学会
前の記事 次の記事
feedback
Top